静清信用金庫と富士宮信用金庫は、中小企業支援に向けた産学連携で静岡大とそれぞれ業務提携する。大学の技術、情報力を活用して、取引先の新分野進出、事業の高度化などを後押しする。

 4月1日にそれぞれが覚書を交わす。提携の内容は、新商品の開発に向けた共同研究の推進、ベンチャーや中小企業の新事業展開に関する支援など。研修会の開催や経営相談などの事業にも取り組む。静清信金は総合相談部に、富士宮信金は営業店サポート部内にそれぞれ窓口を設ける。大学と連携を図りながら、課題解決に向けて中小企業が求めている情報と、大学の持っているノウハウをマッチングさせる。

 金融円滑化法の終了で、各金融機関は成長分野参入など前向きな取り組み支援を強化する方針を打ち出している。静清信金は「提携によって共同開発、先端分野への進出などの相談について大学側へ迅速な取り次ぎが可能になる」(総合相談部)と話している。