米国のEVベンチャー、テスラモーターズのEV、『モデルS』。同車に関して、米国の顧客が「意図しない加速が起きた」として、米当局にクレームの報告を行ったことが分かった。


これは9月24日、米国NHTSA(運輸省道路交通安全局)が明らかにしたもの。モデルSの顧客からのクレームを受理し、その内容を公表している。


NHTSAによると、モデルSを所有する顧客の妻が同車を運転中、問題のトラブルは起きた。住宅街を約8km/hの低速で走行していた際、ブレーキを踏んでいたにも関わらず、モデルSは突然加速し、縁石にぶつかった後、高さ1.3メートルの壁に乗り上げる事故を起こしたという。


この事故について、車の所有者は、テスラモーターズのエンジニアとのやり取りをNHTSAに報告。このエンジニアは、「当該車両のデータレコーダーは、アクセルが踏まれていたことを示している」と説明。そして、「事故直前、アクセル開度が18%から100%へ、急激に増えている」と、妻がペダルを踏み間違えた可能性を指摘したという。


その一方、このエンジニアは、「モデルSのアクセル開度は、安全装置により、92%までに抑えられている」と説明。これを受けて所有者は、「妻がアクセルを100%、全開にしたのはあり得ないこと。車両に急加速を引き起こす、何らかの機械的な不具合が起きたのではないか」と、NHTSAに報告している。


《レスポンス 森脇稔》