米国VMwareは1月28日、900人の人員削減を行うと発表した。好業績を維持しているものの、業績の伸びが鈍化したため、成長性の高い事業に重点的に取り組む一環だとしている。
人員削減は、2012年度第4四半期および通期の決算発表の中で明らかにされた。削減の対象となるのは、オンライン・プレゼンテーション・ソフトウェア「SlideRocket」の担当部門など。VMwareは、企業規模の拡大を続けていることを強調し、2013年は社員数が1,000人の純増となる見込みだと述べた。
VMwareのCEOを務めるパット・ゲルシンガー(Pat Gelsinger)氏は決算会見で、これは、「リソースの再編成」と説明。VMwareは過去3年で社員を約6,700人増やしており、ソフトウェア定義のデータセンター(Software-Defined Datacenter)とハイブリッド・クラウド・サービスに注力していくと、同氏は述べた。
「この『リソースの再編成』には、われわれの成長機会を支える新たな役割への人材のシフトと、一定の人員削減が含まれる」(ゲルシンガー氏)
VMwareの現在の社員数は約1万3,800人。
同社の2012年度第4四半期決算は好調だった。売上高は前年同期比22%増の12億9,000万ドルとなり、純利益は前年同期の2億ドルから2億600万ドルに増えた
VMwareは、Fortune 100社全社、Fortune 1,000社の96%が同社のソフトウェアを使っているとしている。米国の事業環境は厳しく、2012年には米国連邦政府との契約が減少したと、同社は付け加えた。
VMwareは、米国Microsoftのような企業との競合が激化している。Microsoftはクラウドベース・コンピューティングへの事業シフトを進めており、その一環として仮想化分野に進出している。また、VMwareは米国Cisco Systemsのような提携企業とも競合するようになっている。米国Niciraの買収などにより、SDN(Software-Defined Network)事業を進めているからだ。
2012年度通期の業績は、22%の増収となったものの、純利益は7億4,600万ドルと前年比3%増にとどまった。VMwareは2013年度については、14~16%の増収を目指すとしている。
ゲルシンガー氏は、VMwareは引き続きM&Aや戦略的提携を推進すると語った。
同社はリソースの再編成の一環として、一部事業からの撤退や一部施設の閉鎖を行う計画だ。こうした措置に伴う費用が最大1億1,000万ドル発生する見通しだという。
VMwareは2012年、物理ハードウェアから独立して機能する仮想ネットワークおよびサービスの開発の簡素化に取り組む新興企業、Niciraを買収。同年7月に買収計画を発表した際、買収額は総額12億ドルとしていた。
2013年1月には長年CTO(最高技術責任者)を務めたスティーブ・ハロッド(Steve Herrod)氏がVMwareを退社している。同氏はベンチャーキャピタルの米国General Catalystにマネージング・ディレクターとして転職した。同氏は、VMwareが最初の製品をリリースした直後の2001年12月に同社に入社した。
(Jay Alabaster/IDG News Service東京支局)
人員削減は、2012年度第4四半期および通期の決算発表の中で明らかにされた。削減の対象となるのは、オンライン・プレゼンテーション・ソフトウェア「SlideRocket」の担当部門など。VMwareは、企業規模の拡大を続けていることを強調し、2013年は社員数が1,000人の純増となる見込みだと述べた。
VMwareのCEOを務めるパット・ゲルシンガー(Pat Gelsinger)氏は決算会見で、これは、「リソースの再編成」と説明。VMwareは過去3年で社員を約6,700人増やしており、ソフトウェア定義のデータセンター(Software-Defined Datacenter)とハイブリッド・クラウド・サービスに注力していくと、同氏は述べた。
「この『リソースの再編成』には、われわれの成長機会を支える新たな役割への人材のシフトと、一定の人員削減が含まれる」(ゲルシンガー氏)
VMwareの現在の社員数は約1万3,800人。
同社の2012年度第4四半期決算は好調だった。売上高は前年同期比22%増の12億9,000万ドルとなり、純利益は前年同期の2億ドルから2億600万ドルに増えた
VMwareは、Fortune 100社全社、Fortune 1,000社の96%が同社のソフトウェアを使っているとしている。米国の事業環境は厳しく、2012年には米国連邦政府との契約が減少したと、同社は付け加えた。
VMwareは、米国Microsoftのような企業との競合が激化している。Microsoftはクラウドベース・コンピューティングへの事業シフトを進めており、その一環として仮想化分野に進出している。また、VMwareは米国Cisco Systemsのような提携企業とも競合するようになっている。米国Niciraの買収などにより、SDN(Software-Defined Network)事業を進めているからだ。
2012年度通期の業績は、22%の増収となったものの、純利益は7億4,600万ドルと前年比3%増にとどまった。VMwareは2013年度については、14~16%の増収を目指すとしている。
ゲルシンガー氏は、VMwareは引き続きM&Aや戦略的提携を推進すると語った。
同社はリソースの再編成の一環として、一部事業からの撤退や一部施設の閉鎖を行う計画だ。こうした措置に伴う費用が最大1億1,000万ドル発生する見通しだという。
VMwareは2012年、物理ハードウェアから独立して機能する仮想ネットワークおよびサービスの開発の簡素化に取り組む新興企業、Niciraを買収。同年7月に買収計画を発表した際、買収額は総額12億ドルとしていた。
2013年1月には長年CTO(最高技術責任者)を務めたスティーブ・ハロッド(Steve Herrod)氏がVMwareを退社している。同氏はベンチャーキャピタルの米国General Catalystにマネージング・ディレクターとして転職した。同氏は、VMwareが最初の製品をリリースした直後の2001年12月に同社に入社した。
(Jay Alabaster/IDG News Service東京支局)